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「何をやっても楽しくない…泣きたい…」最近そんな思いが胸をよぎったことはありませんか?多忙で責任も重い保育士さんのお仕事は”うつ”になりやすい職業とも言われています。本日は自己チェック、ケアの方法をはじめ”うつ”について正しい知識を身につけましょう!少し長いですが、自分は大丈夫と思わずお付き合いくださいね!

保育士さんはなりやすい?!うつ病を正しく知ろう!

ストレスの多い現代社会では、うつ病を発症することはまれではありません。およそ13人に1人が生涯でうつ病を経験するそうです。また女性の方が発症率が高く、「保育・介護関係の仕事」が最もうつ病を発症しやすい職種とのこと。約11%が症状を訴えていると言われています。

体力的な厳しさ、命を預かる責任、人間関係のストレス、業務量の多さなど…保育士さんは特にうつに気を付けなければならない職業と言えるでしょう。

  •  私が勤めていた保育園では30代、40代、50代も多い女ばかり30人でした。毎年毎年うつ病やうつ状態で辞める保育士がいました。私もうつ病になり辞めました。
    《参考》発言小町|YOMIURI ONLINE
  •  頑張って通勤していましたが、だんだん頭痛、吐き気、めまい、動悸、不安感、憂鬱感などの症状が出てきて、今日職場の近くで吐き気を催しそのまま早退しました。自分では精神的なものと自覚していたので心理内科に行くと軽度のうつ病と神経症でした。
    《参考》保育CAN|おしゃべりパティオ
  •  私はうつ病になってから摂食障害に陥り、体重が15kg落ち、栄養失調となりました。不眠・嘔吐・過呼吸・目が見えなくなるetc。自殺願望が頭から離れなくなり本当に大変でした。もっと早い段階で何とかしていれば…と心から悔やみます…
    《参考》保育CAN|おしゃべりパティオ

そもそもうつ病とは…

ストレスがあると誰もが憂うつな気持ちになるものです。病的でないうつ状態は時間の経過とともに回復しますが、さまざまな原因から強いうつ状態から自然に回復することが難しくなり、長期化した状態がうつ病です。

うつ病の主な症状
《精神症状》

◆気分の低下(憂うつ・イライラ・不安・自責感・罪悪感)
表情から笑顔が消え、理由もなく涙を流すこともあります。朝方ひどく夕方は少しよくなるという”気分の日内変動”がみられるのが特徴です。「自分はダメな人間だ」と考えるようになり自殺願望を持つ場合もあります。

◆意欲の低下
無気力状態となり、趣味などに楽しみを見いだせなくなったり、何をするにもおっくうに感じたりします。出社拒否など生活に支障をきたす場合も多くあります。

◆思考の低下
集中力、注意力、判断力が低下し、頭がぼーっとするようになります。作業効率や精度が下がることでミスをし、さらに自信をなくしてしまうことも…。ひどくなると罪を犯したいと思ったり、重い難病にかかったと妄想する症状が出ることもあります。

《身体的症状》

◆睡眠障害(不眠・過眠)
眠れない、眠りが浅いなどの不眠症状のほか、寝ても寝ても寝たりない過眠の症状が出ることもあります。普段より早く目が覚める早朝覚醒を訴える人が多いようです。

◆食欲減退・体重減少
何を食べてもおいしくない、味がわからないなど、食べることに楽しみを感じなくなり、食欲が減退します。個人差はありますが1~2カ月間で体重が5~10kg落ちることもあります。一方で許容量以上に食べ物を食べてしまう過食の症状が出る場合もあります。

◆倦怠感・疲れやすい
全身のだるさや持久力のなさを感じることも多くあります。うつ病の場合は休養で回復しないということが特徴的です。

◆その他の身体症状
人により異なりますが、動機、発汗、めまい、しびれ、口の渇き、胸部圧迫感、呼吸困難感、頭が重い・頭痛などの自律神経症状や、便秘や下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、腹部膨満感などの胃腸症状がよくみられます。

放っておくとどうなるの?

うつ病の経過には次の4段階があります。

◆前駆期
 うつ病になりかかった段階。普通にできていたことが次第につらくなります。
◆極期
 さまざまな症状が現れる段階。人に援助を求められなくなってしまうことも。
◆回復期
 治療によって回復に向かいつつある段階。うつ状態に波があり自殺者の多い時期です。
◆中間期
 完全に回復した段階ですが再発防止に向けて配慮が必要です。

うつ病は、適切な治療を受けて十分に休養がとれれば回復することの多い病です。個人差はありますが、1年以内に70%弱が回復するとされています。早めに治療が開始されれば早い回復が期待できますので、医療機関への早めの相談したいもの。再発も多い病ですので専門家から治療とアドバイスを受けましょう。

「もしかして私…うつかも?」いますぐセルフチェック

「最近不調が続いているな…」そう思われた方はまずセルフチェックでご自身の心をチェックしてみては?医療機関を受診するきっかけにもなりますよ!

◆ うつセルフチェック ◆
【方法】
◎各質問に回答し、下記の点数を加算していきます。
「いいえ」:0点
「はい」「時々」:1点
「しばしば」:2点
「常に」:3点  

◎合計得点により下記の判定内容をチェックします。
10点以下:ほとんど問題なし
11~15点:うつになりやすい状態
16点以上:うつ病の疑い

□ 体がだるく疲れやすい
□ 最近気が沈んだり気が重くなることがある
□ 朝のうち特に無気力になりやすい
□ 首すじや肩が凝って仕方ない
□ 眠れないで朝早く目覚めることがある
□ 食事が進まない、味がないと感じる
□ 息がつまって胸苦しくなることがある
□ のどの奥に物がつかえている感じがする
□ 自分の人生がつまらなく感じる
□ 仕事の能率が上がらず何をするにも面倒に感じる
□ 以前にも今と似た症状が現れたことがある
□ 本来は仕事熱心で几帳面な性格である

いかがでしたか?上記はあくまでも自己診断による目安です。心配のある方は医療機関へご相談ください!

もしうつ病になったら…?自分のペースで治していこう!

まずはお近くの医療機関を受診するのがオススメですが、「精神科」「メンタルクリニック」に少し抵抗のある場合や、どの医療機関を受診したらいいかわからない…という場合には、力になってくれる専門の相談窓口があります!

「うつかどうかわからない…」「何となく誰かに話を聞いてほしい…」そんな場合でも無料で利用できますので、まずはひとりで抱え込まずに気軽に相談してみましょう。メールや電話でも相談できますよ!

◆悩んだ時に相談できる専門機関・窓口◆
【厚生労働省|こころの耳】
⇒ 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト

うつについての正しい知識や全国の相談窓口一覧のほか、メール相談、電話相談(いのちの電話)、全国の医療機関検索などが利用できます。メールだけでは対応が難しい場合には電話相談に誘導されますが、誰かに頼るきっかけが作れますよ!

 

【精神保健福祉センター】
⇒ 全国の精神保健福祉センター一覧

精神保健福祉センターは各都道府県などに設置されている専門の相談窓口。電話での相談や来所相談などが可能です。匿名でも利用できます!なお、自宅を出られない場合や緊急の場合などには自宅まで相談員の方が来てくれるなどの対応をしてくださる場合もあるよう。医療機関の相談なども詳しく説明してくれます。

 

【一般社団法人人日本産業カウンセラー協会】
⇒ 働く人の悩みホットライン

うつに限らず、職場、暮らしなど働く上での様々な相談が出来る電話窓口。通話料は自己負担ですが、相談料などは無料で利用できます!

仕事はどうすればいいの?

就業規則に休職についての記載があれば、その規則に沿って一定期間療養することが可能です。出勤が難しい場合は電話でも良いので、まずは直属の上司に「うつ病と診断され休職したい」旨を伝えましょう。

手続きには医師の診断書と休職願が必要なので、就業規則などを確認し、休職できる期間などを確認した上で医師に診断書の作成をお願いしましょう。なお、休職中の給与は発生しないところも多いようですが傷病手当金の制度が利用できます。人事や労務に聞いてみましょう。

職場復帰のためにも病気を治すためにも、心と体を休める期間が必要です。キチンと手続きを行って安心して療養しましょう。

うつ病の治療について

うつ病治療の基本は休養と薬物療法ですが、その方の症状の重さや状況に応じてさまざまな方法で治療が行われます。また治るまでの期間については大きな個人差があります。「少し治りが遅いのでは」「早く治さなきゃ」と焦る必要はありません。ゆっくり、自分のペースで治してゆけばよいのですから…。

うつ病の主な治療法
◆薬物療法
気力、判断力、集中力などに関連するノルアドレナリンや、食欲や性欲、緊張などに関連したセロトニンなどの神経伝達物質を増加させる抗うつ剤の投与が一般的です。また抗うつ薬の補助として睡眠剤や抗不安薬が処方されることもあります。

◆身体療法
例えば季節性うつ病の場合に強い光を浴びさせて生体リズムをリセットさせる(高照度光刺激療法)など、薬物療法以外の方法でうつ症状の緩和を目指す方法です。

◆精神療法
医師との会話などを通して症状の緩和を目指す治療法で、つらい症状や悩みを話し共感を示してもらうことで感情の発散を促す「支持的精神療法」や、思考記録表をつけて思考パターンを客観的に評価し、悲観的な見方を修正する「認知療法」、対人関係における具体的なトラブル回避方法を考える「対人関係療法」などがあります。

うつ病の患者さんにかけてはいけない言葉

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職場に心配な方がいる場合など、特に気を付けたいのが本人への言葉のかけ方。個人差はありますが、本人を追い詰めたり傷つけてしまう言葉をまとめてみました。

【うつの人にかけてはいけない言葉 】
◆明日はきっと大丈夫…うつは1日では良くならないものです

◆つらい人はたくさんいる/みんな同じ…他者と比べるものでなくご自身の問題です

◆頑張って…常に闘っているうつの方にとってこれほどツライ言葉はありません

◆気晴らしをして忘れなよ…通常であれば有効ですがうつの場合はベストではありません

◆人生そんなものだよ…もうどうしようもないんだという絶望を与えてしまいます

◆わがままだよ…したくて発症した訳ではありません。非難はNG!

◆私もまったく同じ経験がある…同じ方法で解決するとは限らない点に注意!

◆どうして落ち込んでるの…理由なく泣くなどの症状もあるので追及は避けましょう

◆落ち込まないで…それができずに苦しんでいると理解しましょう

◆あなたは強いから大丈夫…頑張れと言われているように感じてしまいます

◆ゆっくりできて良いじゃない…本人は日々苦しんでいます

うつを遠ざけるために…元気が続く毎日の工夫

うつ病を発症する原因のひとつとして挙げられているのが環境要因のストレスと疲労などの身体的要素。うつにならないためにはこれらの要因を遠ざけたり発散する工夫をすることが必要です。またうつ病になりやすいのは真面目で責任感が強く、人当たりもよい頑張り屋さんタイプの方。つい自分を責める考え方になりがちな場合には、努めて自分を褒めるようにするなどの工夫をしても良いでしょう。

ストレス発散方法の例
◆泣ける映画や笑えるテレビ番組をみる
感情の発散はストレス解消のひとつのポイント。泣いたり笑ったり…我慢して笑顔を作ってきた自分を解放してあげましょう!

◆ひとりカラオケ
大声を出す、ということは日常なかなかできないもの。叫びたいような心を歌にのせてみてはいかがでしょう?言いたいことを叫んでも良いでしょう。短時間でも意外とスッキリしますよ!

◆愚痴を吐き出す
ストレスを抱えているときにつらいのは、誰にも相談できず心に蓄積してしまうこと。SNSも会社の上司が見ているし、愚痴れば頑張れと言われるだけ…そんな時には日記をつけてみては?手書きでも非公開のブログでもパソコンのメモでも構いません。どんなに荒っぽい言葉でも良いので、感じたこと、思ったことを書きなぐっていきましょう。記録を残したくないならば紙に書いて破り捨てても良いかもしれません。

編集者より

過去にメンタルクリニックを受診した経験がある編集者。当時は負けを認めたような気がして涙が出たものですが、扉を開いてみるとさまざまな悩みを持った人が診察を待っていました。「自分の悩みはあっても良いものなのだ」と感じ、少し肩の荷が下りた気がしました。

少し受診にためらいがある場合、体の不調があるならばまずはその相談だけでも良いかもしれません。きっと症状を和らげるためのサポートが受けられるはずです。

今の季節、長雨の時期を過ぎれば本格的な秋がやってきます。晴れ渡った空…木々の鮮やかな色付き…少し煙ったような風の匂い…物悲しいと思っても、美しいと思っても、それが今のあなたでありそのままで良いということ…つらいときには寄りかかって休んだって良いのだということを…どこか心の片隅に置いておきましょう。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

※ お願い ※

うつ病はたいへん繊細な病気です。
今回ご紹介した内容が当てはまらない場合もありますので、専門の医療機関を受診しご自身に合った治療方針などをご相談いただけますようお願い致します。

また言葉かけなどについても各々”つらい”と感じる言葉は異なります。もしも今回のご紹介中に苦痛を感じられた方がいらっしゃいましたら、どうかご容赦くださいませ。皆さまのすこやかな毎日を心より願っております。


《参考》メンタルナビ
《参考》シオノギ製薬|うつ病 ~こころのサイン からだのサイン
《参考》TABILABO
《参考》NAVERまとめ

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