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保育園や幼稚園では最年長クラスになり、卒園も見えてくる5歳児。社会や集団のルールを理解し、少しずつ大人へのステップを登っていきます。今回は、そんな5歳児との接し方をまとめてみました。

5歳児の心と体の発達段階を理解しよう!

子どものイラスト
この時期にもなると、自分でできることもどんどん増えてくる5歳児。まずは心身の発達段階からチェックしてみましょう。
 

◆5歳児の発達の特徴◆
【部分・機能】 【発達の特徴】
足の発達 歩行スピードは大人とほとんど変わらなくなります。バランスもしっかりとし、平均台を途中まで渡ったり、ブランコの立ちこぎをしたりと高度なことができるようになるでしょう。
手先 ハサミの使い方も上手になり、直線、曲線など自由に切ることができます。ホチキスやスティック状ののりなど、用途に応じて適切に使い分けることができるでしょう。
食事 箸を使ってこぼさずに食べることができます。また食事の時間には、一定時間席を立たずに落ち着いて食事ができます。
言語 名前や年齢、誕生日、通っている保育施設、両親のことなどはきちんと答えることができます。自分の意思もきちんとした文章で伝えることができます。また擬態語や擬声語も上手に使いこなすことができます。
知能 図形や位置、色、話の内容などを記憶することができます。個人差はありますが、20~30程度までの数を数えられる子もいます。論理的な思考や判断、推測などの能力が劇的に伸びるので、複雑な指示に従うことも徐々にできるようになります。
感情 自身の経験や想像力から、他者を見て感情を読み取ることができるようになります。自分の欲求を押しとどめ、ルールに従って遊ぶなど、感情のコントロールもうまくできるようになるでしょう。
遊び・社会性 道徳の理解が徐々に進み、公共の場でのマナーを意識できるようになるでしょう。自分の要求だけでなく友だちの要求も理解できるようになります。友だちの必要性を認識するようになると同時に、自分よりも小さい子や、高齢者などに対して思いやりの心を持てるようになります。

 

子ども同士で関わり合う中で、ちょっぴり気になる行動がみられることもあるかもしれません。もちろん発達には個人差がありますが、中には発達障害に気付けることもあります。注意深く見守ってあげましょうね!

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5歳児との接し方における注意点

ほっぺを抑える保育園児
 

◆5歳児との接し方でやってはいけないこと◆
□ 数や文字を覚えることを強要する
□ 子どもの考えを否定する
□ 子ども同士のトラブルをすぐに仲裁してしまう
□ 大人が集団のルールを守らない
□ テレビやDVDなどに依存しすぎる

 
この時期の子どもたちは、主体的にものごとや人と関わり、自ら考えたうえで発言や行動にす力を身に付けていきます。そのためそれに適した環境を提供してあげることが大切です。積極的に人と関わる機会を設け、子どもたちの考える姿を十分に認めてあげましょう。それと同時に、子どもたちの判断の土台となるため、大人も集団のルールを重んじたり、ものを大切に扱ったり…そういった模範的な行動が求められます。
 

5歳児との関わり方におけるポイント

 

◆さまざまな人と触れ合う機会を作ろう◆
同年齢の子どもたちはもちろん、異年齢の子どもたちや、地域の人との交流のなかで、子どもたちはその場に合った立ち振る舞いや、人との接し方を学んでいきます。保育施設の中には、縦割り保育の時間を設けたり、小学生との交流の機会を作ったりしているところも多くありますが、さまざまな立場の人と接することができる機会を設けることは、多くの経験を与えてくれることでしょう。
◆思いやりの心を育もう◆
この時期は高齢者や、ハンディを抱えた人、自分よりも小さい子どもたちに対する思いやりの心を育むにも適しています。大人が行動の手本を見せることももちろんですが、「○○してあげると喜ぶんじゃないかな?」「どうしてあげたらいいと思う?」とアプローチして、子どもたちに考えさせることも大切です。
◆文字や数字の学習に焦らない◆
ものを覚えるタイミングは子どもによってまちまち。この時期にすでに読み書きや、数の理解が進んでいる子もいますが、まだまだ関心を示さない子もいるでしょう。無理に反復練習をさせることは、保育者にとっても子どもにとってもストレスとなってしまいます。文字や数字に抵抗感を抱いてしまわぬよう、生活のなかで関心が持てるような働きかけをしましょう。
◆褒めることを忘れないで!◆
この時期にもなると、自分自身でできることが増えてきて、日常生活に必要な動作はひととおり行えるようになっています。そのため新たにできたことに対して褒めるという機会が少なくなっているかもしれません。集団生活の当番活動やお手伝いなどの際には、その取り組みを認め、十分に褒めてあげましょう。また、小さな進歩であっても取り上げて、努力を認めてあげることで、自信や自己肯定感を高めることにつながります。
◆電子機器はほどほどに…。◆
テレビやDVD、タブレットなどの電子機器は、手軽には体験できないようなことを簡単に疑似体験させてくれる便利なツールです。しかしながら、それらは一方的に情報を提供するツールであり、実体験に基づく感動とはまた異なるものです。便利であるからと頼りすぎることなく、対話や、実際の自然に触れる機会を設けてあげることを心がけましょう。
◆まずは大人がルールを守って!◆
子どもたちは大人の行動をよく見ています。公共の場でのふるまい方や、交通ルールなども身に付けていく段階ではありますが、指導する大人が肝心のルールを守っていないようでは、説得力がありません。「大人だから特別なの!」など、なにかと理由をつけてルールを無視したり、例外を作るのは避けましょう。

 

5歳にオススメの遊び

お花の髪飾りを付けた保育園児の女の子

◆オススメの戸外遊び◆
●ドッジボール
●ごっこ遊び(自然物を活かしても良いでしょう)
●かくれんぼ
●アレンジ鬼ごっこ
●だいこん抜き

 
ルールのある集団遊びがオススメ!慣れてきたら、子どもたち同士で話し合って、自分たちオリジナルのルールを作り出すこともあるでしょう。おなじみのかくれんぼや鬼ごっこはもちろん、サッカーやドッジボールなどの球技ももう上手にできますよ!
 

◆オススメの室内遊び◆
●連想ゲーム
●ブロック遊び
●絵しりとり
●伝言ゲーム
●ごっこ遊び

やはり室内でも、みんなで簡単なルールに沿って楽しむ遊びがオススメ!「リンゴといったら…?」「赤い!赤いと言ったら…?」と続く連想ゲームや、みんなでひとつのものを作り上げるブロック遊び(お絵かきでも良いでしょう)、言葉の代わりに絵で表現する絵しりとりなど、楽しい遊びもたくさんあります。
 
ごっこ遊びも少し発展させ、集団で楽しめるものを企画しても面白いでしょう。例えば、子どもたちそれぞれがお店を構え、おもちゃのお金でやりとりすれば、社会の縮図を体験することもできます。
 

5歳児にオススメ絵本3選

驚く保育園児の女の子
最後に、5歳児にオススメの絵本を3冊ご紹介します!


▲卒園にもピッタリの絵本。大きくなるということはどういうことか、園長先生が優しく1ページ1ページ教えてくれます。そのなかに「おおきくなるっていうことは ちいさなひとにやさしくなれるってこと」という場面がありますが、そんな優しい子に育ってほしいものですね。
 



▲レオ・レオ二作の名作。小学校の教科書などで出会う人も多いと思いますが、5歳くらいから読めます。仲間が食べられてしまって1匹だけ残った黒いちいさな魚のスイミー。赤い魚を遊びに誘いますが、「大きな魚に食べられるから」と出てきてくれません。そこでスイミーが提案したのは…?ファンタジーながら、自分の役割を自分で見つけ、道を切り開くことのすばらしさを教えてくれる絵本です。
 



▲幼稚園に通うさっちゃんの右手には、生まれつき指がありません。あるとき、お腹に赤ちゃんを宿したお母さんを見て、おままごとでおかあさん役をやりたいと思ったさっちゃん。思い切って提案すると、「さっちゃんはおかあさんにはなれないよ! だって手のないおかあさんなんて変だもん。」と言われてしまいます。なぜ指がないのか、お母さんに迫るさっちゃん。そのときお父さんがさっちゃんに伝えたのは、つらい現実を乗り越えるための大切な言葉でした。
 
いろいろな障がいへの理解をする、やさしい眼差しを向ける、人として大切なことに気付くきっかけを与えてくれる感動作です。
 

編集者より

笑顔の保育士さんの顔
ほとんどのことを自分でできるようになる5歳児。まだまだ幼いように見えても、人の心を読み取り、大切にするということの土台が作られています。
 
現代は人と人との関係性が希薄になっていると言われています。人の悲しみや痛みが分からないのだろうかと感じるような、痛ましい事件や、いじめなどの社会問題も後を絶ちません。
 
そんな現代社会の中でも、子どもたちには、優しい心を持って、立派に社会に羽ばたいていってほしいもの。5歳という保育園・幼稚園で最後の時期は、そんな願いも込めて、ぜひ心の発達段階に適した支援をしてあげたいですね。

 

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参考資料

まいとプロジェクト
Benesse教育総合研究所
保育士のやりがいと転職
AllAbout
the0123アート子育て研究所
子どもと向き合う子育てのヒント
絵本ナビ
保育のひきだし
 
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