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身の回りのこともある程度できるようになり、友だちと遊んだり、会話を楽しんだりと、できることが一層増える4歳児。心の発達も盛んで、さまざまな気持ちが理解できるようになってきます。周囲のモノ、ヒトと積極的に関わり、葛藤しながら人間らしい感性を身に付けていく…今回はそんな4歳児との接し方のコツをチェックしていきましょう。

4歳児の発達段階を理解しよう!

遊ぶ子どもたち
まずは4歳児の心と体の発達について、確認していきましょう。
 

◆4歳児の発達の特徴◆
【部分・機能】 【発達の特徴】
足の発達 走る際にスピード調整するなど、安定感が出てきます。片足立ちでケンケンしたり、スキップしたりといった複雑な動きもできるようになってきます。乗用玩具(三輪車)などでもだいぶスピードを付けられるようになり、音楽に合わせて自由自在に歩く、止まるなど、動きのコントロールも上手になってくるでしょう。
手先 ハサミで円形を切り出したり、ひもを結んだりといった器用な動きもできるようになってきます。鼻を自分でかんだり、ハンカチや衣服をたたんだり、靴や靴下を自分で履いたりといった、生活への活用も徐々にできるようになるでしょう。
食事
生活リズム
お箸を使って食事ができるようになります。決まった時間席を立たずにじっと席についていることも徐々にできるようになります。この時期は基本的な生活習慣が形成される時期です。排尿や排便は自分でできますが、個人差によってまだ介助が必要な場合もあるでしょう。
言語 名前や年齢、誕生日などをしっかりと話すことができます。自分の経験したことや思ったことを上手に言葉にすることができ、会話を楽しめるようになります。赤ちゃん言葉を使う頻度は少なくなり、現在・過去・未来を表す言葉もうまく使い分けることができます。
知能 記憶力が良くなり、いつも通る道やもののしまってある場所、過去のできごとなどを覚えられるようになっています。また想像力も豊かになってくるので、空想で作り上げたストーリーを口に出して話すこともあるでしょう。
感情 かんしゃくも、よく言って聞かせると理解、納得ができるようになります。友だちとの関わりが増え、自分の要求を通そうとするものの、それができない葛藤を経験するでしょう。その中で周囲の人の気持ちを理解して、ある程度の我慢もできるようになります。
遊び・社会性 友だちと遊ぶ中で社会性を身に付けていく時期です。ルールを決めて遊んだり競い合ったり、同じ行動を取ったり、相手に合わせながら遊ぶ行動が増えてきます。また空想力も豊かなのでごっこ遊びも盛んです。同時に役決めや遊びの中でケンカになってしまうことも増えますが、相手の気持ちを汲み、自分たちで解決もできるようになってくるでしょう。

 

環境や個人差があるので、この時期はできることもあればまだできない部分もあるかもしれません。またこの時期から保育園や幼稚園に通いだした子どもの場合は、もっとこうなりたいという葛藤から、赤ちゃん返りが発生することもありますよ!

 

4歳児との接し方で気を付けるべきポイントは?

女の子のイラスト
 

◆4歳児との接し方でやってはいけないこと◆
□ おしゃべりを面倒がって聞かない
□ 空想からついた嘘を頭ごなしに叱る
□ 大人が約束を破る
□ ケンカを毎回無理に中断してしまう
□ 他の子どもと比較する

  
表現力が高くなり、自分の気持ちや体験したことをよく大人にしゃべるようになります。しかし忙しいからと片手間に聞くこと、中断してしまうことは、子どもたちが「受け入れられていないのでは」と感じる原因となります。コミュニケーションの機会を十分に作りましょう。また、この時期の子どもたちは空想や願望を現実と区別がつかずに口に出してしまうこともあります。そういった嘘を頭ごなしにしかりつけてしまわないよう気を付けましょう。
 

4歳児との関わり方におけるポイント

 

◆運動の際は安全に配慮して◆
固定遊具などでアクティブに遊ぶことも増える4歳児。走るスピードなども上がり、それだけケガをする危険性も高くなっています。体を動かす機会を作ることは非常に大切ではありますが、大きなケガをしないように、適切に見守ることが必要です。衣服のひもや装飾品がもとで、遊具でケガをすることもあるので注意しましょう。
◆制作では力加減が学べる工夫を◆
例えばお絵かきの時間では、クレヨンだけではなくカラーマーカー、色鉛筆など、さまざまな画材を与えてあげましょう。それぞれに力の入れ加減や表現が異なることに気付くきっかけとなり、知的好奇心を刺激してくれることでしょう。
◆ケンカは社会性を身に付けるチャンス◆
お互いにケガを負わせるようなものはもちろん仲裁が必要ですが、自分の要求が通らないというケンカを通じた体験で、子どもたちは社会性を身につけていきます。ヘルプが必要な時には、両者の言い分をきちんと聞いて、受け止めたうえで、どうしてケンカになったのか、どうしたらよかったのかなど、自分たちで考えられるようにサポートしましょう。
◆子どものおしゃべりはしっかり聞いてあげよう◆
この時期の子どもは、大人に話を聞いてほしいという欲求を持っています。また空想のできごとと現実との区別が曖昧なために、大人にとっては「嘘」に聞こえるような話をすることもあります。そういった場合は、頭ごなしに矛盾を指摘して怒るのではなく、一緒に空想の世界を楽しむつもりで傾聴してあげましょう。
◆悪い言葉やついてはいけない嘘は…◆
人を傷つけるような暴力的な言葉を覚えて使ったり、保育者の関心を引いたり、自己防衛をするための嘘をつく場合もあります。そういった時にはどうしたら良いのでしょう。
 
まず暴力的な言葉に対しては、子どもであってもきちんと理由を説明しながら使ってはいけないことを説明しましょう。繰り返すようなら状況によっては強く言うことも必要です。それと同時に職員間などでそういった言葉を無意識に使っていないか、検討してみる必要があるでしょう。またついてはいけない嘘については、場合によりますが基本的にまずは子どもを信じてあげましょう。例えばおもちゃを壊して「自分でない」と言い張る場合「壊れてしまってもう遊べないね…悲しいな。」など、気持ちは伝えても「嘘をついてはだめでしょう!」と叱責するのは避けます。自分自身で悪いことに気付き、正直に話せたらしっかり褒めてあげることも重要ですね。

 

ゲーム性のある遊びも!4歳にオススメの遊び

男の子のイラスト
4歳にもなると、ある程度ルールのある遊びも楽しめるようになります。この時期の子どもたちの知的好奇心を満たし、発達を手助けしてくれるような遊びをいくつかご紹介します。

◆オススメの戸外遊び◆
●ケンケン遊び
●鬼ごっこ(色鬼などアレンジも〇)
●ごっこ遊び
●遊具を使った遊び(4歳も後期にはジャングルジムやのぼり棒もできるようになります)
●手づくりシャボン玉

 
スキップやケンケンを取り入れた遊びも良いでしょう。何かの周りをケンケンで1周するなど、ルールを設けてチームで楽しむと面白味があります。広い園庭ならば鬼ごっこも運動能力の向上に役立ちます。また、シャボン玉もただ既成のもので楽しむのではなくて、自分たちでしゃぼん液を作ることで、より好奇心をくすぐることができるでしょう。
 

◆オススメの室内遊び◆
●連想ゲーム
●落としたら負け!ゲーム
●だるまさんが〇〇した!
●フルーツバスケット
●季節の制作

例えばリンゴ⇒赤い⇒消防車⇒早い⇒…というように一人ひとり前の子の言った言葉から連想するものを挙げていく連想ゲームで、言葉や想像力を鍛えても良いでしょう。また手先の器用さを養うために、例えばどんぐりなどを器に入れていき、こぼした人の負け!といったゲームを楽しんだり、だるまさんが転んだの要素で、鬼が指定したポーズをとるゲームや、フルーツバスケットなど、ゲーム性のある遊びを取り入れてみても良いでしょう。ハサミやテープも器用に使えるようになるので、行事の際などは、制作に力を入れるのも良いですね。
  
また音楽に合わせて体を動かすリトミックもオススメ!狭い空間でもみんなで楽しめるのでいろいろチャレンジしてみましょう。

 

4歳児にオススメの絵本3選

絵本を読む保育園児
この時期の子どもたちには、いろいろな感情に触れ、物語の中に入り込んだような疑似体験ができる、ストーリー性のある絵本がオススメ。ここでは編集者イチオシの3作品をご紹介します。
 


▲女の子の「あき」ときつねのぬいぐるみ「こん」は大のなかよし。そんなこんの腕がほつれてしまって、二人はおばあちゃんの家へでかけます。途中で起こるアクシデントにハラハラし、こんやあきに感情移入しながら、お話の世界にどっぷり浸かれる作品です。


 

▲他の鮮やかなクレヨンたちに仲間外れにされてしまう黒いクレヨンのくろくん。寂しそうにしているくろくんのもとに、シャープペンのお兄さんがやってきて、こっそりヒミツを打ち明けます。人はみんな違っていながらそれぞれに素晴らしいところがあるんだというステキなメッセージを、子どもたちに伝えてくれる1冊です。友だち作りのきっかけにも。


 

▲いたずら好きのマックスは、オオカミのぬいぐるみを着て大暴れし、お母さんに怒られてしまいます。夕飯抜き!と言われて放り込まれた寝室は、いつしか別の世界につながって…。かいじゅうたちの王様になって、踊ったり歌ったりする場面がとても愉快!いつしか空想の物語の中に引きこまれていくような不思議な作品です。文字が少なめなので、1人で読んで想像力をふくらませるのにもぴったり。
 

編集者より

花のイラスト
ついつい「お姉ちゃん・お兄ちゃんでしょ!」とかまってもらえなくなりがちな4歳児。しかしスキンシップや受容はこの年齢でももちろん必要です。できることが増えた分、手がかからなくなる部分もあるかもしれませんが、かまってほしがる時には、時に抱き締めてあげたり、ふれあい遊びをしたりしながら、子どもの自己肯定感を高める関わり方ができるように心がけたいものですね。
 
この時期の子どもたちは、思い通りにならないことや未経験なことに立ち向かい、日々葛藤しています。心が大きく揺れ動くことも多いでしょう。だからこそそれをあたたかく見守り、不安や悔しさを受け止めることが不可欠であること、そのためには保育士さんだけでなく、保護者の方の理解と協力が必要であることを、心に置いておきましょう。

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参考資料

まいとプロジェクト
子育て応援辞典
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