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子どもたちが風邪を引きやすいこの季節…あわせて気を付けたいのが「中耳炎」です。乳幼児が特になりやすい中耳炎は、例えば急性中耳炎の場合、発症すると何日も耳の痛みが続き、子どもたちにとってつらいもの。また、放っておくと慢性化して難聴などを引き起こす場合もあります。本日は子どもに多い中耳炎について、その種類や発見のポイント、予防法などをご紹介します!

「耳が痛い!」子どもが中耳炎になりやすい理由とは?

ワンポイントアドバイスをする保育士
中耳炎とは、細菌などが”中耳”と呼ばれる、鼓膜より奥の部分で炎症を起こす病気のこと。発症すると耳の痛みや発熱、難聴などが起こります。特に乳幼児~小児に起こりやすく、5~6歳までに8割程度が経験するとも言われています。

なぜ子どもはなりやすいの?
中耳には耳管(じかん)と呼ばれる、鼻から入った空気が出入りするための管があります。子どもの場合には、この耳管が未発達であり大人に比べて太く短いため、細菌が入り込みやすく、中耳炎にかかりやすくなっています。

 

慢性化しやすい中耳炎…放っておくと入院や手術が必要なことも!

心配する女性のイラスト
中耳炎を未治療のまま放っておいたり、完治しないままにしておくと、慢性化することがあります。また、急性中耳炎を繰り返すことで、より重篤な症状が現れ、外科手術が必要となる場合もあります。

中耳炎の主な種類

◆急性中耳炎◆
細菌やウイルスが中耳に入って、急性の炎症を起こしている状態。最も一般的な中耳炎です。耳の痛みや発熱、鼓膜の腫れ、耳閉感、耳だれなどの症状がみられます。通常10日程度で治りますが、長引いたり、何度も繰り返す「反復性中耳炎」になることもあります。炎症がひどい場合には鼓膜を切開し、膿を出すこともあります。
◆滲出性中耳炎◆
内耳の中の”鼓室”と呼ばれる部分に、浸出液という液体がたまってしまう病気。子どもに多く、急性中耳炎のような耳の痛みや発熱がないのが特徴です。難聴が主な症状ですが、子どもの80%は症状を訴えないとも言われています。
◆慢性中耳炎◆
急性中耳炎や滲出性中耳炎が治りきらないまま、炎症が慢性化してしまった状態のこと。痛みはほとんどなく、耳だれや難聴などの症状が主となります。鼓膜に穴が開いたままになり、耳だれを繰り返す場合には、鼓膜の穴をふさぐ手術が必要な場合もあります。
 
【真珠腫性中耳炎】
中耳の中に、真珠腫と呼ばれるかたまりができた状態。中耳は内耳や脳と、薄い骨で隔てられており、かたまりが大きくなると、その骨を壊して、めまいや顔面神経まひ、髄膜炎といった合併症を引き起こす可能性もあります。
 
【癒着性中耳炎】
急性、滲出性中耳炎を繰り返すことで鼓膜に弾力がなくなり、中耳の奥の粘膜にくっついてしまった状態。ひどい場合には鼓室を再生する手術が必要となるケースも…。

日中は気付きにくい?早期発見のポイントとは?

泣きじゃくる女の子のイラスト
放っておくと悪化や慢性化のおそれのある中耳炎は、早期治癒が大切です。特に言葉を話せない乳児の場合には、大人が早くに気づいてあげることが、重要なカギとなります。一方で、滲出性中耳炎など、痛みがない種類もあります。ここでは早期発見のポイントをご紹介します。

夜に痛みを訴えることが多い急性中耳炎

急性中耳炎の場合、昼間は遊びなどで気が紛れるため痛みを訴えず、夜になって突然痛くなって泣き出すケースが多くあります。

乳児の場合は耳を触る・不機嫌がサインに!

症状を訴えられない乳児の場合は、発熱、耳を触る、理由なくぐずって泣く、不機嫌な様子などがサインとなります。急性中耳炎でも滲出性中耳炎でも、発熱以外は似たような様子が見られます。

痛みがない滲出性中耳炎発見のポイント

特徴として、言葉の発達が遅い、不機嫌で怒りっぽい、泣きやすいなどがあります。また呼びかけても反応が薄い、反応が遅いという場合は、滲出性中耳炎の可能性も疑い、一度耳鼻咽喉科を受診しましょう。
 

なってしまったら…?応急処置と予防法

赤ちゃんをあやす保育士
園児や我が子が急に耳を痛がり出した…すぐに病院に行けない時は困ってしまいますよね。そんな時に役立つ応急処置と、中耳炎にならないために、日頃から注意すべきポイントをご紹介します!

子どもが耳を痛がったら…

痛みや発熱のある間は安静にすることが基本ですが、以下の点に気を付け、できるだけ痛みを軽減してあげましょう。

■寝かせず、座らせるか立たせる
鼻の通りが良くなり、痛みが和らぐ場合があります。
■耳の後ろを冷やす
炎症による痛みは冷やすことで軽減ができます。冷えすぎないようにタオルなどで温度を調節し、そっと耳の後ろに添えましょう。
■市販の痛み止めを服用する
小児用の解熱鎮痛剤などでも痛みが軽減できる場合があります。使用する際は、用法や用量を守り、説明書などを確認したうえで使うようにしましょう。
■耳だれはふき取りましょう
耳だれが出ている際には、こすらずにガーゼなどでやさしくふき取ります。また細かな部分は綿棒を使用し、こびりついてしまったものは湿らせたタオルなどでそっと拭うようにしましょう。

なお、あくまでも上記は応急処置のため、なるべく早く医療機関を受診するようにしましょうね!

予防のためにできる5つのこと

■鼻やのどの病気に注意する
風邪を引きやすい冬や、アレルギー症状の出やすい春は、中耳炎のリスクが高くなります。鼻水が出る状態が続く場合には医療機関を受診し、症状が長引かないようにすることが大切です。
■定期的に耳鼻科でのチェックを受ける
過去に中耳炎を繰り返した、アレルギー性鼻炎があるといった場合には、定期的に耳鼻科で、耳の状態を確認してもらうようにすると安心です。
■鼻の中をきれいにする
風邪を引いたりして鼻水が出る場合、中耳炎の原因になる細菌を含む鼻水はすすらせずに、こまめに鼻をかませるようにしましょう。乳幼児の場合には鼻水吸引器を使って鼻の中をきれいに保つことが大切です。
■鼻のかみかたに注意する
鼻をかませるときは、左右同時におもいきりかむのではなく、片方ずつそっとかむようにしましょう。
■治療は途中で中断しない
医師から完治したと告げられるまで、自己判断で治療を中断することはNG。慢性中耳炎になり、難聴などが起こる場合もありますので、中耳炎になってしまったら、きちんと治すことがその後の予防につながります。

編集者より

音符のイラスト
編集者は小学生くらいまで中耳炎を繰り返し、よく耳鼻科に通っていました。あの独特の院内の消毒液のにおいや、治療器具が怖くて、耳が痛いのを我慢していたことも…。耳鼻科での治療を経験した子どもの場合、病院に行きたくなくてなかなか言い出せない…ということもあるかもしれません。風邪を引いた後など、保育園やご家庭で、特に注意深く観察してあげたいものですね。
 

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参考資料

《参考》gooベビー
《参考》中耳炎で注意したいこと
《参考》認定病児保育スペシャリスト
《参考》耳鼻咽喉科かめやまクリニック
《参考》清水耳鼻咽喉科
《参考》アステラス製薬

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