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近年注目を浴びている”発達障害”。その種類や程度はさまざまであり、実際、発達障害を抱える子どもや、その可能性がある子どもとの関わり方に悩む保育士さんは数多くいらっしゃることでしょう。今回は”気になる子”に寄り添うための基礎知識として…そもそも発達障害とは何なのか、どんな種類があるのかについて2回に分けてご紹介していきます。

  • 【前編】
    …発達障害の定義、原因、なぜ注目されているかついてご紹介していきます。
  • 【後編】→ 後編の記事を読む
    …発達障害の種類と、それぞれの特性についてご紹介します。

珍しいことではない?発達障害を抱える子どもたち

子どもと保育士のイラスト
幼児のうちから特性があらわれ、通常の保育ではうまくいかない…ということも多い発達障害…一体どれくらいの子どもが抱えるものなのでしょうか。

【参考】2012年 文部科学省調査結果
岩手、宮城、福島を除く全国の公立小・中学校の児童生徒を対象にした調査によれば、「知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒」の割合は6.5%。1クラスを40人とすると、うち2~3人は特別な配慮や支援が必要となっていることが明らかになりました。

この調査結果は、医師や専門家によって「発達障害」と診断された児童生徒の数を示すものではありませんが、個別の配慮が必要な”気になる子”がどれほどいるかの参考になるでしょう。

適切な支援はできているの?

支援が必要とされた児童生徒に対して、個別の支援計画や指導計画が作成されるのは3~4割程度。半数以上のケースでは個々の課題に応じた指導が受けられていないようです。早期からの適切な支援のためにも、まずは発達障害について正しく理解することが大切です。

なぜ注目されるの?早期発見の大切さとは…


近年発達障害は広く認知されるようになりました。社会では発達障害支援法の施工をはじめ、適切な支援を行うためのさまざまな動きがみられます。

発達障害に関する社会の動き
平成17年 発達障害支援法の施行
平成19年 特別支援教育が学校教育法に位置づけられる
平成20年 保育所保育指針の改訂
平成23年 センター試験における特別措置

なぜ注目をされているの?

発達障害が注目される理由としてはさまざまな要因がありますが、下記のようなポイントが挙げられます。

◆知的障害を伴わないものも含めると10%程度と出現率が高い
◆周囲の誤解からうつを併発するなど二次障害を引き起こしやすい
◆高学歴でも就労や社会適応が難しくなりがち
◆早期発見と長期にわたる支援が必要であること
◆発達障害の特性なのか個人の特性・性格なのか分かりにくい
◆さまざまな種類と程度があり、正しい理解が必要であること

発達障害は、個々に必要な支援が適切に行われれば改善される課題も多くあります。しかし一方で本人の性格の問題などと誤解され、大人になるまで悩んでいる場合も…。近年では自覚のない大人のADHDなども増えているといわれ、早期発見と適切な支援の大切さに注目が集まっています。

そもそも発達障害とは?

悩む保育士さんと赤ちゃん
発達障害とは、脳機能の発達が関わって生じる、生まれつきの特性のこと。社会生活に何らかの困難をもたらすこともありますが、病気とは異なります。

【参考】発達障害者支援法における発達障害の定義
自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの(発達障害者支援法における定義 第二条より)

少し難しいですが、発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害などさまざまなものがあります。複数のタイプの発達障害を抱えていることもあり、個人差が大きいことも特徴です。

発達障害のタイプ


《画像引用》ふぁみえーる|発達障害 – 定義と種類

発達障害の原因とは?

発達障害の原因は脳機能に何らかの問題が起こることとされていますが、それがなぜ起こるかははっきりとわかっていません。

知的障害との関係性

発達障害には、知的障害を合併している場合としていない場合があります。知的障害は法律による定義はありませんが、知的能力に障害があり何らかの支援が必要な状態とされています。

知的能力に障害が無い場合の発達障害は「高機能自閉症」「高機能広汎性発達障害」などとして区別されることもあります(以前は軽度という言葉が使われていましたが、その言葉が適切ではないとされ、現在では使われなくなっています。)知能指数(IQ)などで測定される知的障害に対し、発達障害はコミュニケーション能力や適応能力で診断されます。

【後編】に続く…

今回は発達障害がなぜ注目されているかという点や、その定義についてご紹介しました。次回は発達障害の種類とその特徴についてご紹介いたします!

 
※漢字表記については、厚生労働省および政府広報などに合わせて「障害」とさせていただいておりますが、「障碍」「障礙」「障がい」とも表記されます。
 

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参考資料

《参考》ふぁみえーる
《参考》文部科学省
《参考》ALLAbout|暮らし
《参考》ALLAbout|健康・医療
《参考》発達障害情報・支援センター
《参考》発達障害教育の糸口
《参考》平成24年度発達障がい講演会

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