ハッとする赤ちゃん
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好奇心から、いろいろなものを口に入れてしまう子どもたち…保育士さんや保護者の方の中にも、子どもが予想外のものを飲み込んでしまいそうになり、ヒヤリとした経験のある方も多いのではないでしょうか?本日は子どもが誤飲をしてしまった際の対処と注意点を、誤飲物別にご紹介します!

こんなにたくさん!身近に潜む誤飲の危険…

青ざめて慌てる女性のイラスト
生後5カ月を過ぎるくらいから、子どもは何でも口に入れるようになります。大人にとっては「まさか口にしないだろう」と思うものでも、子どもたちにとっては興味の対象。東京都が2,000人の保護者に対し行った調査では、身近で実に5,801件ものヒヤリ・ハット、事故の事例があるそう…。まずは実例から、身近に潜む危険性を探ってみましょう!

乳幼児の誤飲事例(平成22年7月東京都調べ)
【紙・ビニール】
□ 貼っていたシールを誤飲して息ができなくなった
□ 破けたビニールを飲み込み、のどに引っかかった

【おもちゃ】
□ ミニカーのサイレンの部分が外れて飲み込んだ
【薬品・化粧品】
□ チューブの軟膏を折り曲げて、破損した部分から出た薬をなめた
□ 歯磨きのチューブをチューチュー吸っていた
【タバコ】
□ 灰皿がわりにしていた空き缶の中の吸い殻が溶けた液を飲んだ
【電池】
□ 電池交換中に机の上に置いた予備電池を口の中に入れていた
【乾燥剤・保冷剤】
□ クッキーに入っている乾燥剤をあけて食べそうになった
【硬貨】
□ コインを口に入れた状態で椅子から落ち、コインがのどに引っかかった

保育施設であればタバコや薬品の危険性は少ないものの、紙類やビニール、おもちゃなどは子どもたちの身近にあふれています。子どもは目線が低いため、小さなおもちゃの部品などを床に誤って落とさないよう、また、見つからないまま放置しないよう気を付けましょう。

誤飲しやすいものワースト20

□ ティッシュ・新聞紙などの紙類
□ シール
□ しゃぼん玉液
□ 医薬品
□ タバコ
□ ビー玉
□ ペットボトルのフタ
□ 小さなゴムボール
□ ミニカー・ミニカーの部品
□ 硬貨
□ ままごと用のおもちゃ
□ ビーズ
□ 電池
□ ブロック・積み木
□ おもちゃの弾丸
□ 歯磨き
□ ポリ袋
□ 固形石鹸
□ 保冷剤
□ 乾燥剤・脱酸素剤

誤飲しやすい年齢

年齢別の傾向では、1歳での誤飲経験が最も多く、次いで0歳、2歳となっています。1歳前後のなんでも口に入れる時期には、特に注意が必要です。
 

吐かせてはいけないものがわかる!誤飲物別応急処置一覧

ママと赤ちゃん
誤飲をしたら、まず口の中に異物が残っていないか確認し、残っている場合はかき出して、飲み込んだものに応じた応急処置を行ったうえで医師の診察を受ける必要があります。ここでは誤飲物別の応急処置法をご紹介します!

誤飲物別応急処置法一覧
【誤飲物】 【吐かせる】 【牛乳】 【水】 【その他注意点】
防虫剤
ナフタリン
しょうのう
× 消化管からの吸収を促すため牛乳はNG
灯油
シンナー
ガソリン
× × × 肺に入ることのないように、吐かせず、飲ませず医療機関へ
殺虫剤
農薬
× × × 毒性が強いため、吐かせず、飲ませず医療機関へ
マニキュア
除光液
× × × 揮発性も毒性が強いため、吐かせず、飲ませず医療機関へ
パイプ詰まり取り
カビ取り剤
漂白剤
× 吐かせると粘膜がただれるため、毒性を薄めて医療機関へ
ボタン電池
乾電池
× × × 食道に引っかかる可能性もあるため、吐かせずに医療機関へ
画びょう・釘など × × × 食道や気管を傷つけないようそのまま医療機関へ
ホウ酸だんご 中毒の危険性が高いため、水か牛乳を飲み吐かせて医療機関へ
医薬品 病院に対処法を問い合わせたうえで対応
タバコ × × 水などはニコチンが溶け出すため飲ませず、吐き出させて医療機関へ
紙おむつ
ティッシュ
のどに詰まらせて窒息する可能性があります
アルコール
エタノールを含むもの
中毒の可能性があるため吐かせて医療機関へ
カフェイン 大量に飲み込んだ場合は中毒の可能性があるため吐かせて医療機関へ
シャンプー
リンス
食器洗い洗剤
中毒のおそれはありませんが、大量に飲んだ場合は吐かせて医療機関へ
硬貨
ボタン
ビーズ
完全に飲み込んだ場合は様子を見ますが、のどに詰まらせた場合は吐かせて医療機関へ

※意識がもうろうとしている場合、けいれんなどを起こしている場合に吐かせようとすると、吐いたものがのどに詰まり、窒息の可能性があります。判断に迷う場合は、吐かせずに一刻も早く医療機関を受診しましょう!

特に早急に医療機関受診が必要な誤飲物の例

下記のもの、またはその成分を含むものを誤飲した場合には、急いで医療機関を受診する必要があります。他にも大量に飲み込んだ場合などは、特に危険な成分を含まなくとも、一刻も早く医師に診てもらいましょう。

灯油
シンナー
ガソリン
肺や気管に入ると肺炎を起こす可能性があります。
殺虫剤
防虫剤
農薬
毒性がとても強く、少量でも命に関わることもあります。和服用のしょうのうのほか、ナフタリン、クレゾール、有機リン系成分を含んだものも危険です!
マニキュア
除光液
揮発性、毒性がとても強く危険です。
パイプ詰まり取り
カビ取り剤
漂白剤
毒性が高く、粘膜がただれる恐れがあります。塩酸や水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウムが含まれたものは特に危険!
電池 粘膜に穴をあける恐れがあります。
画びょう

ガラスなど
とがったものは、吐かせず、何も飲ませずすぐに病院へ!
脱毛剤
除毛剤
ペースト、クリーム、泡タイプなどは誤飲しやすいので注意が必要です。
タバコ ニコチンを含んでおり非常に危険です!

万が一のために…気道がふさがったときの対処法

驚く保育園児の女の子
誤飲したものが大きなものであったり、吸い込んでしまった場合、気道がふさがって呼吸ができなくなってしまうことがあります。その場合は命に関わるため、一刻も早く救急車を呼び、応急処置を行うことが必要です。なお、乳児の場合には内臓を損傷する可能性があるので、ハイムリック法(腹部突き上げ法)は行わないよう注意しましょう。

気道がふさがった際の応急処置(乳幼児)
背部叩打法 手で子どもの頭と首を固定し、前腕にまたがせて顔が下向きになるよう支え、背中の真ん中を平手で4~5回叩きます。
背部叩打法変法 乳児より少し大きくなった幼児の場合には、立膝などで、自分の太ももが子どものみぞおちを圧迫するようにし、頭を下げた状態で背中を平手で4~5回叩きます。
胸部突き上げ法 背中を腕に乗せ後頭部を支え、中指と薬指で胸の真ん中を数回力強く圧迫します。

▲ 【背部叩打法・胸部突き上げ法】
異物除去の方法としては、背中から手をまわして腹部を上方に圧迫するハイムリッヒ法もありますが、幼児の場合には背部叩打法・胸部突き上げ法で対応します。異物除去ができるまで2つの方法を繰り返し行うのがポイントです。
 

身近な誤飲の危険性を知ろう!誤飲チェッカー活用法

誤飲チェッカー
「誤飲チェッカー」をご存じでしょうか?「誤飲チェッカー」は子どもの誤飲や窒息を予防するために開発された、アクリル製の円筒型の器具で、直径が39mm、奥行きが51mmあります。これは3歳の子どもが口を開けたときの最大口径。「誤飲チェッカー」に隠れるものは、子どもが飲み込んだり、窒息する可能性があるため、保育室や自宅などで、いろいろなものの危険性を確認できます。
 
大人にとっては、子どもにとって何が危険か、感覚だけでは把握しにくいこともあります。「誤飲チェッカー」に隠れる=誤飲の危険性のあるものは、子どもの手の届かないところに管理するよう、心がけましょう。

《画像引用》子どもの事故予防|誤飲チェッカー
 

編集者より

編集者が子どもの頃、ろうそくやら石鹸やら…あらゆるものを口にしたそう。母が都度冷静に対処してくれたおかげで生きているようなものです…。

保育施設、またご自宅で子どもたちが誤飲をしてしまい、対処がわからない場合には、医療機関の受診とともに、下記の相談窓口も利用できます。危険に対するアンテナを高くはり、事故を予防すると同時に、万が一の際の対応についても日頃から情報収集しておくよう、心がけたいものですね!
 

【中毒110番】対応に困ったときの電話相談窓口など
▶大阪中毒110番(365日/24時間対応)
072-727-2499
▶つくば中毒110番(365日/9:00〜21:00対応)
029-852-9999
▶タバコ専用電話(365日/24時間対応)
072-726-9922 ※テープによる一般市民向け情報提供
▶公益財団法人 日本中毒情報センター
 ⇒ 誤飲事故や中毒に関する情報がチェックできます
※中毒110番は科学物質や薬品、動植物の毒の中毒事故が発生しているケースに限り、情報提供を行っています。適応外の場合には医療機関にご相談くださいね!

 

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参考資料

《参考》gooベビー
《参考》乳幼児の誤飲事故防止ガイド
《参考》赤ちゃん&子育てインフォ
《参考》医療法人二樹会 清見ファミリークリニック
《参考》こどもの救急

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