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「将来は主任や園長を目指したい」「ずっと担任として子どもと関わっていたい」皆さまは今後、どのような働き方をしていきたいですか?役職が少なくポストが限られる保育士さんのキャリアパス。今日はその特徴や、役職を目指す場合に必要なポイントを学んで、ご自身のキャリアについてじっくり考えてみましょう!

◆ キャリアパスってなぁに? ◆
“キャリアパス”とは、仕事の経験などを通じて昇進や昇格へ進む経路、あるいは長期的な職務の展望のこと。つまり、今後どのような職務にどんな立場で就くか、そのためにどのような経験を積むのかといった道筋のことをいいます。

スーツを着た保育士さん

保育士さんのキャリアパス「チャンスがあれば昇格も視野に」が61%

先日弊社で実施したアンケートによれば、今後のキャリアについて、半数以上の保育士さんが「機会があれば役職に就くことも検討したい」と回答されていました。まずはアンケートの結果と読者の皆さまのご意見をご紹介します!

キャリアパスに関する意識調査円グラフ

役職に就くことを希望しない理由
子どもと過ごしたい・担任が良い
現場で子どもと過ごしたいから(保育士/30代女性)
スキル・経験をもっとつけたい
ブランクがあるので現場で経験しながら勉強していき、自信をつけたい(保育士/50代女性)
今のポジションに満足している
今が幸せです(保育士/30代女性)
家庭との両立がしたい
子育てがあるからそんなに昇格するつもりはない(保育士/30代女性)
責任の重さから
負担が大きい(保育士/50代女性)

具体的に園長や主任を目指されている方、目指しているのに実現ができない方、機会があれば役職に就いても良いという方を合計すると61.1%。皆さまキャリアアップについて積極的に考えられているようですね。一方で家庭との両立がしたい、子どもと関わる担任でいたい、などの思いから役職は望まない方も38.9%いらっしゃいました。

希望する役職は?

キャリアパスに関する意識調査棒グラフ

具体的に目指す職位がある方は少数でしたが、自分の園を持ちたい、園長になりたいという方が最も多い結果となりました。中には海外でプリスクールやデイケアを運営したいという夢をお持ちの方も。

【アンケート実施概要】
・実施期間:2014年11月14日~11月19日
・実施対象:
保育士(69.4%)・幼稚園教諭(8.3%)・
その他保育関連職(8.3%)・学生(2.8%)・
主婦(8.3%)・その他(2.8%)
・実施者の役職:
主任保育士(2.8%)・保育士(72.2%)
その他短時間勤務など(25.0%)
・回答者数:36人
・平均年齢:34.7歳
・男女割合:女性/91.7% 男性/8.3%

役職ポジションが少ない!保育士ならではの組織図

いろいろなキャリアを持つ人々のイラスト
保育士さんのキャリアパスにおいては役職が非常に限られているという特徴があります。たとえば事務職であれば、人事や総務、係長や課長など多くの部署や役職がありますが、保育士にはそういった細かなポジションが少ないため、希望のポストに就きづらいケースもあります。

保育士さんの組織ってどうなっているの?

保育士のキャリアイメージ

施設や運営主体によって異なりますが、上の図のような組織の仕組みを持つ園が多いようです。リーダー職は制度化されておらず、小規模の場合には設けないケースもあります。また、大規模な園では、副園長、副主任保育士など補佐的ポジションを設けているところもあるよう。いずれにしても1つの施設における役職者の数は少数です。

◆主な職位の概要と必要な経験のめやす
園長 10年以上 ・施設内のあらゆる調整
・保育士の管理・指導責任
・運営・経営責任
・事務や出納の管理・資金計画
・保育に対する深い理解と経験
主任保育士 8年以上(副:5年以上) ・業務遂行責任
・研修プログラムの企画・実施
・他部門や地域関連機関との連携
・経営状態の把握・園長補佐
・提供サービスの質向上
・組織の強化とリーダー以下の育成
リーダー 3年以上 ・クラス業務責任
・メンバー間の信頼関係構築
・上位者の職務補佐・支援
・担任・初任者の指導・育成
・知識・技術の向上
クラス担任 1年以上 ・初任者の保育指導
・園務や会計業務の補佐
・専門知識と技術の向上
・保育指導計画の立案・評価(一部)
初任者 初任~1年程度 ・日常保育業務
・職場理念や必要制度の理解
・ルール・マナーの遵守
・保育指導計画の理解

役職を目指す場合には、経験を積むと共に、今の勤務先で実現できるのかも含めた検討が必要になります。また昇格を希望しない場合でも、今後どのようなスキルを身につけて活躍していきたいか、といったキャリアパスは考えておく必要があるでしょう。

なかなか昇格できない…転職を含めた検討も必要

悩む保育士さんのイラスト
長年勤めて、「そろそろワンランク上の立場を目指したい…」と思っていても、園によってはなかなか希望が叶わないこともあります。ここでは役職に就きにくい施設の特徴と、転職も視野に入れたキャリアアップ実現のポイントをご紹介します!

希望の役職に就けない理由は…?
◆役職に空きがないため
◆スキルや経験が足りないため
◆保育方針など考え方が合わないため
◆家庭の事情など

役職を目指しにくい施設の特徴って?

公立、私立の別で言えば、平均の勤務年数の長さ、平均年齢の高さ、異動が定期的に発生することなどから、公立の方が役職に就きやすい傾向にあるようです。私立の場合にも役職を目指すことが難しい条件がいくつかあります。

役職を目指しにくい傾向にある施設の例
・職員数が全体的に少ない(参考:職員数の平均…20.5人)
・系列保育園がなく人事異動が発生しない
・家族経営で基本的に園長などを世襲で選出している
・役職以外の職員の在籍平均年数が非常に短い
・役職者以外の職員の平均年齢が非常に若い
・園における内部の登用・昇格規定に明確な基準がない
・経験年数の長い先輩職員の数が多い
…など

現状勤務先での昇格の見込みが薄い場合は…

長年勤めたとしても、望む役職に就くことが難しそう…そんな場合に希望を叶えるためにはどうすれば良いのでしょうか?

【手段1】希望を上席に伝えたうえで必要スキルを磨く

難しいケースもありますが、必要なスキルや経験が足りない場合には、将来的に主任を目指したい旨などを人事担当者に伝えておき、必要な資格取得を行ったり、経験を積んだりするのも一つの手段。上席にきちんと伝えないと、せっかく自己啓発を行っていても積極性や意欲が十分に伝わらないこともあるでしょう。

【point!】
職場内で将来的な役職ポストを狙うなら、上手く仕事の振り分けを行う、話す・伝える能力を磨く、上席や同僚への気配りを心がけるなど、マネジメント力を鍛えましょう。

【手段2】思い切って転職をする

希望を叶えることが難しい時には、思い切って職場を変えるというのも方法です。ある程度保育士としての経験を積んでいる場合には、主任候補、園長候補など、将来的に役職に就ける可能性の高い求人に応募するのが良いでしょう。

【point!】
役職候補などの場合、非公開の求人となっている場合もあります。人材紹介やエージェントサービスをうまく活用して、効率よく転職活動を進めていきましょう!

【手段3】今の職場で経験を積み役職募集の求人を狙う

転職活動や新しい職場に身を置くことには、大変エネルギーが必要です。慣れ親しんだ職場で一定の経験とスキルを取得し、将来的には「主任保育士募集」など役職の求人に応募してみるのも良いでしょう。

【point!】
今すぐに転職をしなくても、メールマガジンなどで希望の求人を定期的にチェックしておくと良いでしょう。必要な経験資格は施設ごとに異なりますので、そのめやすがわかります!
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子どもと保育士さん

キャリアアップに役立つ資格、研修をチェック!

頑張る保育士さん
今後主任や園長を目指すという場合には、取得しておくと役立つ資格や、キャリアアップに役立つ研修があります。ここではその代表的な資格をご紹介します。

役職を目指すうえで役立つ資格
社会福祉士 ソーシャルワーカーの国家資格。課題を抱える人の相談に乗ってその人が必要とする社会資源を探し、専門知識に基づいたカウンセリングや援助をすることで課題の解決をサポートします。保護者支援などに役立ちます。
福祉施設士 全国社会福祉協議会が実施する「福祉施設長専門講座」の修了者に対し、協議会会長が付与する民間資格。福祉施設を運営・管理する責任者である施設長に求められる専門知識を習得することができます。
福祉簿記 社会福祉法人の運営する保育園の園長を目指す際に役立ちます。社会福祉法人の会計業務に必要な簿記会計、財務管理が学べます。

※公立と私立、またそれぞれの園の規定や自治体ごとに必要な条件が異なる場合があります。園内研修や、都道府県・自治体や保育士会などが行う講座や研修会に参加する必要がある場合もあります。勤務先の規定や、自治体の研修情報などを確認するようにしましょう。

研修に関する情報が集められるサイト

◆全国保育協議会
◆社会福祉法人 日本保育協会

いずれも役職者のみでなく、保育の専門性を高める研修など幅広く研修が実施されています。

役職就任だけじゃない!さまざまなキャリアの可能性も!

相談し合う女性のイラスト
「ずっと現場で活躍する」というのもキャリアパスの一つの選択肢でしょう。ただし、今後どのようなスキルを身につけたいか、どんな保育を実践したいかという点は、今後の人生を充実させるためにも考えたいもの。場合によっては保育園以外にも活躍の場があるかもしれませんよ。

専門性を高めるために役立つ資格
社会福祉士 ソーシャルワーカーの国家資格。課題を抱える人の相談に乗ってその人が必要とする社会資源を探し、専門知識に基づいたカウンセリングや援助をすることで課題の解決をサポートします。保護者支援などに役立ちます。
臨床心理士 精神的な悩みを抱える人たちの相談相手となり、さまざまな心理療法で心の問題解決を援助する、心理カウンセリングのエキスパート。発達障害などの子どもたちに寄り添い支援を行いたい…と考えている方などは、業務で十分に知識を活かせるでしょう。
チャイルドマインダー 少人数保育で家庭的な温かさを大切にし、こどもたちの個性を尊重する質の高い保育を実践する保育専門職。小規模保育や保育ママなどに興味がある方にオススメ。
児童福祉士 児童相談所にも配置されており、子どもの保護や児童福祉に関する相談を受け、指導を行うケースワーカー。虐待防止や、その対策に関心を持っている方なら、業務にも役立つはずです。

保育園にとらわれないキャリア形成の例

・教育機関にて指導教育者として保育士養成に携わる
・市町村などで保育所の巡回指導や保育・子育て関係の行政などに携わる
・保育ママなど異なる子育て支援サービス運営に携わる

編集者より


ふと自分の今までのキャリアを振り返ったとき、「選ばなかった選択肢の続きはどうなっていたんだろう…」と思うことがあります。きっとその先には今の私とまったく違った自分がいたことでしょう。

仕事は人の一生を大きく左右します。自分がどのように働くかを考えることは、大げさかもしれませんが、人生設計そのものとも言えるのではないでしょうか。後悔をしないためにも、将来を見つめる時間を定期的に設けて、自分にあったキャリアパスを構築していきたいものですね!

読者への感謝のメッセージ
最後に、アンケートにお答えいただいた皆さま、ご多忙中にも関わらずご協力いただき誠にありがとうございました!

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参考資料

《参考》保育士のキャリアパスの構築に向けて|全国保育士会
《参考》保育所版キャリアパスのイメージ
《参考》保育所設置認可等の基準に関する指針
《参考》保育所設置認可等事務取扱要綱
《参考》厚生労働省

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